1食変えれば人生の1/3が変わるんです
マクロビオティックの第一人者、西邨マユミさん監修のオリジナル弁当「想い出の三色弁当」が5/17より毎週木曜日に期間限定で新登場します。今回は新発売を記念して、西邨マユミさんに食べ物と心と体についてお話を伺いました。
マドンナのプライベートシェフとして
浦:マユミさんはマドンナのプライベートシェフをされていましたよね。多くの料理人の中からマユミさんが選ばれた理由は何だったのでしょう?
マユミ:マドンナが自分のお子さん向けにマクロビ食を作れるシェフを探していたのですが、応募者のうち、私が唯一子育て経験のあるマクロビシェフだったんです。そんな訳で即採用!そのまま世界ツアーに同行しました。それから10年間、マドンナファミリーの食事を任されました。
浦:マユミさんの著書「小さなキッチンの大きな宇宙(カナリア書房)」にマドンナの言葉があります。
‘Mayumi is not only the best macro chef, she is also my macro chef!
She keeps me happy, and healthy.’ Madonna
まゆみは世界一のマクロシェフというだけでなく、“私”のシェフ、
いつもわたしを健康でハッピーにしてくれます。 マドンナ
マユミさんがいつもおっしゃっている「You are what you eat.~食べるものがその人を作っている~」という言葉のとおり、マユミさんの料理がマドンナの美と健康を作っていたのですね。
未病に気づく
マユミ:やはり、「何を食べるか」は人生を変えるほど重要なことです。忙しいとついインスタントなジャンクフードで済ませたくなりますよね。でも、それが体にどう影響するかについても考えて欲しいです。
浦:はっきりした自覚症状がない限り「自分は健康だ」って思ってしまいます。だから食べるものにも無頓着なのかもしれません。
マユミ:まずは、病気ではないけれどなんとなく不調だな、って自分で気づけるかどうかがすごく大切です。冷え性や便秘なども漢方では「未病」と言う病気の一歩手前の状態なんですよ。「私って冷え性だから」と、自分の体質だと受け入れてしまいがちですが、「未病だ」と認識して食生活を見直すキッカケにしてほしいです。
「最近怒りっぽいな」とか「気持ちが沈みやすくなった」というのも未病かもしれません。漢方では人の7つの感情は「心・脾・肺・腎・肝」の五臓と深く関わっていると言われています。例えば怒ってばかりいると肝臓のトラブルに繋がります。「堪忍袋」「癇癪」など、怒りを表す言葉に「カン(肝)」が使われていることが多いのもこのためです。
浦:食べたものは「体」を作るだけではなく、「心」も作っているということですよね。
マユミ:そうです。「You are what you eat.」という言葉は「食べる物が精神を作る」という意味でもあります。お母さんの手料理を食べるとホッとするという経験は誰にでもありますよね。
浦:農家の方が手塩にかけて大切に育てた野菜には農家の方の気持ちがこもっています。お弁当を食べてくださる方に、野菜の持つおいしさや栄養だけではなく、作り手の思いも届けたいなって思っています。だからこそ「心を込めて調理しましょう」と、お弁当を作るスタッフたちといつも話し合っています。
1/3の人生を変えてみる
マユミ:体調がすぐれない人に、私はいつも「まずは10日間マクロビ食を試してみて!」と言っています。ケミカルなものを含まないきちんとした食材を選び、砂糖や動物性のものを控える。これを続ければ体がリセットされて、味覚も変わってきます。そうしてたくさんの人たちが健康を取り戻していくのを見てきました。
浦:「食べるものが変われば体も心も変わる」というのを体感してほしいですね。でも忙しい毎日の中で3食全部マクロビ食というのは実際にはすごく難しい気がします。
マユミ:できることからで良いんです。例えば添加物だらけのドレッシングはやめてレモンと塩でサラダを食べるようにするとか…。何と言っても、お昼ごはんに毎日「心と体、自分に向き合う弁当」を食べるというのが簡単で確実ですよね(笑)。1日3食のうち、1食でもきちんとしたものを食べれば、人生の1/3が変わっていきますから。
浦:5月に期間限定のマクロビ弁当「想い出の三色弁当」が登場します。これは2016年のオーガニックEXPOで初めて登場して以来、実はこの時期になるとご要望を頂くのです。人生の1/3を変えるキッカケに、ぜひ食べていただきたいですね!
マユミ:「三色弁当」って誰でも懐かしい思い出があるのでは?昔食べたお母さんのお弁当の美味しさを思い出してくれたらいいなって思います。そして体の変化を感じてみて!お昼ご飯を見直すことで、まずは1/3の人生を変えていきましょう!
西邨マユミ(にしむらまゆみ)
マクロビオティック・ヘルス・コーチ/パーソナル・シェフ
1982年に単身渡米、マクロビオティックの世界的権威である久司道夫氏に師事。その後、クシ インスティテュート ベケット校の設立に参加し、同校の料理主任および料理講師に就任。2001年より通算10年間にわたり歌手マドンナ一家のパーソナル・シェフを務める。その他にもブラッド・ピット、ミランダ・カー、ゴア元副大統領など多くのセレブリティに食事を提供。現在は国内外においてマクロビオティック・コーチ、パーソナル・シェフとして国内外で精力的に活動中。