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オーガニック・キッチン通信 作る人の想いも一緒に「いただきます」
2016年8月号

風の丘ファーム

風の丘から届く、美味しい野菜たち

キャプション 風の丘ファーム代表の田下隆一さん

ズッキーニ、赤玉ねぎ、ナス…。「野菜ごろっと弁当」に、今年の夏から「風の丘ファーム」の野菜が仲間入りしました。オーガニックキッチンではニューフェイスですが、実は30年も前から有機農業に取り組む大ベテランです。

キャプション 風の丘ファーム代表の田下隆一さん

循環型有機農業のパイオニア

キャプション 風の丘ファームのスタッフのみなさん(風の丘ファームHPより)

風の丘ファームがあるのは埼玉県小川町。農薬や化学肥料を使わずに野菜を作る農家が集まり、町民、農家、行政が協力して循環型農業に取り組んでいることから「有機の里」と言われています。現在約30軒の農家で構成されている「小川町有機農業生産グループ」の創始者であり中心的な存在が、この風の丘ファームの田下隆一さんです。

田下さんが小川町で就農したのが約30年前。有機肥料だけで作物をつくり自給自足をしたい、という思いで奥様の三枝子さんと二人三脚で取り組んできました。次第に田下さんを慕って有機農業を目指す人が集まるようになり、その卒業生たちも次々と小川町で就農し、循環型有機農業の輪が広がりました。現在「風の丘ファーム」では研修生も含め12名のスタッフと、年間70品目もの野菜を作っています。

キャプション 風の丘ファームのスタッフのみなさん(風の丘ファームHPより)

風の丘の畑に行ってきました

キャプション ズッキーニの畑。畝(うね)には青々とした「リビングマルチ」の麦が目に鮮やか。

風の丘ファームの畑は、風が心地よく遠くまで見渡せる、まさに「風の丘」。そして目に飛び込んできたのが畝(うね)に生える鮮やかな緑!これは「リビングマルチ」といって、麦の葉だそうです。こうすることで他の雑草が生えにくくなり、夏の終わりには枯れて敷き藁となり、鋤き込むことで緑肥になります。

また、害虫対策には薬ではなくテントウムシなどの天敵の力を借りています。そのために天敵たちが住みやすい環境を作ったり、害虫が集まりやすい植物を野菜の近くにおくことで害虫たちに野菜を素通りさせる「バンカープランツ」を植えるなど、雑草や虫たちとの知恵比べをしながら環境を守り、美味しい野菜を作っています。

さらに、お米や大豆などはできるだけ自家採種(種や苗を買うのではなく、来年のために種を取っておく)をします。小川町の風土に合った種を選抜することで、病気に強い野菜を作ることができるのだそうです。

昔ながらのやり方と新しい資材や方法を駆使し、できるだけ環境に負担をかけずに作る野菜は「とても美味しい!」と評判で、都心のお洒落なレストランに数多く野菜を届けています。今後はオーガニックキッチンにも、オクラ、小松菜などの旬の野菜が届く予定です。お楽しみに!

 

キャプション ズッキーニの畑。畝(うね)には青々とした「リビングマルチ」の麦が目に鮮やか。 ;

「有機農業」について

キャプション 気持ち良い風が吹き抜ける、まさに「風の丘」
キャプション 気持ち良い風が吹き抜ける、まさに「風の丘」

有機JAS認証制度が導入されるずっと前から「有機農業」に取り組んでこられた田下さん。

「有機農業」についてのお考えをHPより抜粋しました。

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 風の丘ファームでは、JAS認証は取っておりませんが、前身の田下農場のスタート時点から、無農薬、無化学肥料の有機栽培を行っておりました。有機農業とは、生産者と消費者が協力して安全でおいしい農産物を作り、農産物だけでなく、人づくり、まちづくり、より良い環境をつくっていきながら、後世まで自足していく農業だと考えています。

 私たちはこれまでも、法律があるから有機栽培をしているのではなく、自分たちの判断で農薬や化学肥料を使用していません。これからも様々な機関の助言を聞き、今まで以上に安全でおいしく、環境負荷の少ない農産物の生産を行っていきます。

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